1. 「Syn」とはなにか?
英語の接頭辞でもある「Syn」というフレーズは実に多層的な意味を含んでいる。たとえば「シナプス(synapse)」「同期(synchronous)」「合成(synthesize)」「生成(synthesis)」といったSynが含まれる単語は、本作のテーマとも関わっている。情報伝達の結節点や同期化された動き、異なる要素の組み合わせは、本作の表現でもあると言えよう。
他方で、Synという発音は日本語なら「真(真実・真摯)」「深(深淵・複雑)」「振(揺れ動きや影響力)」「心(感情・思考)」、さらには英語なら「Sin(罪)」など、さまざまな意味をもつ単語と共鳴している。こうした単語たちもまた、本作の表現とつながるものだろう。