技術や設備に頼らない「アナログ・イマーシブ」の書道をごく限られた人数で、身一つで参加できる場

「イマーシブ（没入）」という言葉が、日常のなかに浸透するようになった時代。VR、プロジェクション、センシング技術、音響設計。 私たちは、空間をまるごと演出することで、心を惹きつける体験を数多く目にしてきました。 その魅力は間違いなく、これからも文化や表現の可能性を拡張し続けていくはずです。
しかしその一方で、本当に私たちが深く入り込める瞬間とは、もっとシンプルなところにあるのではないか。

筆と墨。目の前に広がる白い紙。自分が選んだひとつの言葉。それを書こうとする瞬間、世界は少し静かになります。
まるで呼吸の音だけが聴こえるような、集中の静けさのなかで、身体も、心も、時間も、まるごとひとつの動作に向かっていく。

書道は、技術や設備に頼らない「アナログ・イマーシブ」。ごく限られた人数で、身一つで参加できる場です。
身体と向き合い、言葉と向き合う時間が、いま私たちに必要な「没入体験」かもしれません。
本イベントは、紙一枚の、世界でいちばん薄いイマーシブ体験です。